groovers choice

Net Audio×groovers+ おすすめアルバムレビュー 第14弾! 2017.09.04

天平&真央樹

Hi-Res Icon  48kHz/24bit

超絶技巧者ふたりが組んだ傑作

異色のピアニスト、中村天平がドラマー山本真央樹と組んだアルバム「kaleidoscope」。
とにかくその超絶技巧と、そして録音の生々しさに驚かされる驚愕のアルバムだ。
中村天平(Tempei)は、若い頃はケンカに明け暮れ一時期は肉体労働でも働いていたというが、やはり音楽の道を諦めきれず、大阪芸術大学に進学しピアノを学んだという変わった経歴の持ち主。クラシックをベースに持ちながら、ジャズやロックといった様々な音楽のエッセンスを取り込み紡ぎ出す音楽のセンスには、誰にもマネのできない独自の魂が宿る。
山本真央樹はまだ25歳と若手ながら、アニソンやゲーム音楽を中心にさまざまなアーティストとの共演を行なっている。
そんな技巧者ふたりが組んだこのアルバムは、文字通り「万華鏡」のようなきらびやかでめまぐるしい色彩を持ったまさに傑作。本当にピアノとドラムだけでこれほどの世界観を表現できるのか!と驚かされるような、力強い生命感に溢れている。また録音のクオリティも素晴らしく高い!48kHz/24bitと決してハイスペックではないのだが、音そのものが迫ってくるようなドラムの実体感、超絶技巧のピアノのタッチの細やかさなど、それぞれの楽器の「おいしいところ」を余すところなく捉えている。圧巻なのはショパンによる「革命のエチュード」を天平&真央樹がアレンジ。いきなりのドラムソロから幕を開け、あれ、こんな曲だったっけ!と驚くようなジャズのような、あるいはプログレのような展開に圧倒される。「星空になった小龍」「君と過ごした夏の幻」などは、まるでそのイメージが湧いてくるような(いい意味でのアニメのサウンドトラックのような)想像力を掻き立ててくる。今後の活動にも引き続き注目したい。

 

 

 

Nana & Tea's Jam

Hi-Res Icon  96kHz/24bit

肩肘張らずにノリよく軽快に楽しめる

大ヒットR&Bナンバーを、ジャズアレンジでリメイクする大ヒットシリーズ「Jazzin' R&B」。その最新作となる「Diva Hits Selection」は、ベーシスト、プロデューサーでもあるNori Shiotaプレゼンツで4人の歌姫をフィーチャーしたアルバムとなっている。セクシーなジャケット画像にも目を惹かれるが、内容は濃厚な“ブラックミュージック”というより、ノリよく軽快に楽しめるR&Bとなっている。選曲はブルーノ・マーズ、アリシア・キースといった最新の楽曲を中心に幅広くカバー。Nori Shiotaのプロデュースということもあるのか、ベースラインの深みと奥行きは絶品。心地よいグルーヴ感に身を任せたい。また、ヴォーカルの質感も非常にていねいに捉えられていて、そのリアルさにハッとさせられる。ジャケットやタイトルから想像する内容よりもグッとポップで、肩の力を抜いて楽しめる。

 
 

INORAN

Hi-Res Icon  48kHz/24bit

ザクザクとしたギターの質感をハイレゾで

LUNA SEAのギタリスト、INORANのデビュー20周年記念となるセルフカバーアルバム。
ソロデビュー20周年ということにまずびっくりしましたが、1996年末にLUNA SEAが一度活動を休止したときに、メンバーそれぞれがソロ活動をスタートさせたのが始まりのようです。その後LUNA SEAの活動再開と平行して、ソロ活動もコンスタントに続けており、現在までに11枚のアルバムをリリース。
今作は「INTENSE」「MELLOW」の2枚組構成のアルバムで、アグレッシブなロックナンバー中心とした前半、メロウなバラード中心の後半パートとふたつに分かれている。改めてメロディメーカーとしてのINORANのセンスの良さを再確認。本人もAstell&KernのポータブルプレーヤーAK380を愛用しているということで、音へのこだわりにも注目。
ハイレゾでは、アーティストが作りたかった音そのものを楽しむことができる。1曲目「Ride the Rhythm」からテンションの高いヴォーカルとギター、そのザクザクギラギラとした感触は、ぜひハイレゾで楽しんで欲しい。

 

 

 

大原 櫻子

Hi-Res Icon  96kHz/24bit

透明感のある歌声は一度聴いたら虜に

ビクターエンタテインメントから2014年にデビュー、歌に芝居にと多方面で活躍中の大原櫻子。TVドラマや映画で女優としても活動する一方で、コンスタントに楽曲もリリースするマルチな才能を発揮する実力派だ。なにより可愛くて、歌が上手い!
ハイレゾでのリリースにも非常に力を入れており、シングルも含めすべての作品がハイレゾでも配信されている。今作は秦基博が作詞作曲を担当する表題曲「マイ フェイバリット ジュエル」を含む3曲入りのシングル。その透明感のある歌声は、一度聴いたら虜になってしまう魅力が詰まっている。歌詞の内容は等身大の女の子のリアルな日常を切り取ったもので、何気ない日常に清涼な風が吹き込んできたかのよう。高域の伸びやかさ、透明感とオーディオ的な聴きどころも多数。「Jet Set Music」で魅せる元気いっぱいの彼女のヴォーカルも素晴らしい。
明日への生きる活力をもらえるような、勢いに溢れた楽曲に仕上がっている。

 
 

Trevor Horn

Hi-Res Icon  48kHz/24bit

話題のアメコミ原作アニメのサントラ

NHK総合で絶賛放映中のTVアニメ『ザ・リフレクション』のオリジナルサウンドトラック。スタン・リーが原作ということもあってアメコミファンの間で大きな話題を集めているが、その劇伴、主題歌を手がけるのが、イギリス人アーティストのトレヴァー・ホーン。YESのヴォーカルを一時期担当し、脱退後はエンジニア、プロデューサー活動にも力を入れるようになったサウンド魔術師である。なんと今回のサウンドトラックは、自身名義の作品としては初になるという。アルバムは良い意味でのアメコミ映画らしい緊迫感あるサウンドに彩られているが、楽曲としてのクオリティも非常に高い。48kHz/24bitで超解像度のサウンドという訳ではないが(TV放映を前提に作られているのかも?)、サウンドの仕掛けや遊び心は十分に楽しめる。メインテーマは壮大に広がり、バトルのシーンは活力にみなぎる。アニメと合わせて是非楽しんでほしい。

 

 

 
Net Audio 最新号   Net Audio Vol.27
7月19日発売
  ソフトウェアを遊びつくせ!
・デジタル再生の必須ツールを徹底解説
・再生ソフトウェア一斉試聴
・タグ管理、リッピングソフト解説


・付録ハイレゾ音源:結城アイラ(768kHz/32bit)ほか

Vol.27 好評発売中
お問合せは、全国の書店、家電量販店にて
HP: http://www.phileweb.com/editor/net-audio/27/