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Net Audio×groovers+ おすすめアルバムレビュー 第15弾! 2017.10.06

デイヴィッド・ギャレット

Hi-Res Icon  96kHz/24bit

ロックの名曲をヴァイオリンで華麗にアレンジ

天才ヴァオリニスト、デイヴィッド・ギャレット。月並みだがそう表現するより他ない、まさに狂気と正気が混じり合う中から一瞬のきらめきとして音楽を紡ぎ出すような鬼才の最新アルバムである。ロイヤル・フィルハーモニーと共演した「エクスプローシヴ」(こちらもハイレゾで配信中)でもそのヴァイオリンテクニックを惜しげもなく披露しているが、今作はロックやソウルの名曲中の名曲を、ヴァイオリンを中心にドラム、ベースなどもくわえながら独自にアレンジ・解釈を施した楽曲集。洋楽好きにはぜひ一度はこの才能を聴いてほしい。「Stairway to Heaven」なんて泣けてしまうし、「Bohemian Rhapsody」をヴァイオリン1本で弾いてしまうのか!とびっくり。チャイコフスキーやバッハの作品も、彼の手にかかったらなんだか全然違う楽曲みたい。デラックス版には3曲追加されているので、購入はこちらをオススメします。サウンドとしては、少しヴァイオリンの高域が耳につくところが気になりますが、録音手法としてはポップスの方法論を使っている感じ。YouTubeで検索すると、今作には入っていない「Master of Puppets(メタリカ)」とか「Smells Like Teen Spirit(ニルヴァーナ)」とか、さまざまなアーティストと共演したものなどが出てきてめちゃくちゃかっこいいです。気になる方はこちらもチェックしてください。

 

 

 

高橋悠治

Hi-Res Icon  192kHz/24bit

濃密な表現力を感じるサティのピアノ

現代音楽のピアニストとして知られ、同じくピアニストである高橋アキの実兄、高橋悠治。ヤニス・クセナキスに師事し、作曲家・文筆家としても活動をしてきた彼が、1976年から80年にかけてリリースしたエリック・サティの作品を、2017年に改めて再録音したアルバムである。「ジムノペディ」から「グノシエンヌ」、「Je te veux」まで誰もが知る代表曲を23曲収録している。静謐で奥行きある演奏をSNよく収録した音源で、ピアノの音と音の間の無音部分にすら、濃密な表現力を感じる録音である。DENONレーベルの音源は96kHz/24bitまでのものが多いが、今作では192kHz/24bitレコーディングへの挑戦という点でも興味深い。まさにピアノを支配し、そこから引き出される音色の多彩さを楽しめる。誰にも邪魔されない自分ひとりの時間に、そっと向き合いたい作品だ。

 
 

リンゴ・スター

Hi-Res Icon  96kHz/24bit

イキのいいロックンローンを味わい尽くす

ロサンゼルスの自宅スタジオでレコーディングされたという、リンゴ・スターの最新アルバム。いや、これはめちゃくちゃ楽しい! 決してオーディオ的なハイファイサウンドではないが、参加メンバー達がノリノリで、楽しみながら制作を進めていった様が手に取るようにわかる、最高のロックンロールアルバムだ。1曲目の「ウィアー・オン・ザ・ロード・アゲイン」からいきなりノックアウト! ブリブリ鳴り響くギターリフ、音楽をガッチリと支えるベースラインと、とにかく全ての音から耳が離せなくなる。イキのいいメロディラインも最高。と思ったら、ベースはポール・マッカートニーが弾いているそうです。良い音楽と良いスペックは必ずしも同一のものではないけれど、これはリンゴの作り出した音全てを、味わい尽くしたくなる。御歳77歳のリンゴの最新作、まったく衰えないミュージックセンスを、ぜひハイレゾで!

 

 

 

青木カレン

Hi-Res Icon  96kHz/24bit

さまざまな青木カレンの表情が楽しめる

ジャズシンガーとして人気爆発中の青木カレンが、全曲オリジナル曲に挑んだという意欲作「The Calling」。プロデュースにはNet Audio誌のgrooversコラボ企画でもおなじみの塩田哲嗣が担当。まさにサウンドのこだわりが随所に見える作品となっている。特に2曲目の「My Paradise」が面白い。カレンのヴォーカルの愛らしさ、ベースの低域の遊び心、ピアノのアコースティック感と、細かいところにまで気を配られた音響世界に引き込まれてしまう。アコースティックな生っぽさと、デジタル処理によるエフェクト効果の不思議な混ざり合いがたまらない。「Play」のいかにもなジャズテイストのベース&サックスも高解像度でリアル。「The Airport」ではピアノ&ヴァイオリンをバックに大人の青木カレンを見せてくれる。塩田プロデュースだけあり、ベースのサウンドはどの曲も立体的で存在感に溢れており、ハイレゾでそのリアルな切れ味を楽しみたい。

 
 

福山雅治

Hi-Res Icon  96kHz/24bit

オーディオ好きもドキっとする歌詞

福山雅治の最新シングルがハイレゾでリリースになった。grooversでは「聖域」を含む5曲入りとカップリングシングルの2パターンが配信されている。特にハイレゾとして聴いて欲しいのは「聖域」。いわゆる「オトコのシュミ」、つまり靴や時計やウィスキーといった“自分ひとりの贅沢な時間”の楽しみを歌った音楽で、オーディオ好きもドキっとする歌詞の展開。個人的に福山雅治の声はほんとにめちゃくちゃ好み(ただし顔はすごく苦手、、、)なので、ある意味でいいオーディオで音楽を聴く楽しみを一番に感じさせてくれるアーティスト。今回は初のハイレゾ配信となるが、福山雅治の声のセクシーさ、もっと言えば“いやらしさ”“粘っこさ”が、ハイレゾでは非常に生きる。ギターやベースに対して、福山の声がポッと手前に飛び出してきて、立体的なサウンドとして構築される。PVではアナログプレーヤーが登場するのにも注目。

 

 

 
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