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FUKI Interview 2016.08.03

 

ホンモノの恋、はじめませんか?  

アルバム先行Single


『ホンモノの恋、はじめませんか?』

(Digital Only)



 

 

 

 

2016年9月21日 配信決定!!

1st Full Album『LOVE DIARY』

恋がしたくなる歌声“FUKI”による、待望のフルアルバムが発売決定!!
「365日がラブソング」をテーマに、「LOVE」だけを詰めた期待の内容!!

 

<収録曲>
○ ホンモノの恋、はじめませんか?
○ With U
○ キミじゃなきゃ
○ キミがスキ
○ キミへ
他、全12曲予定

 

   喉の"鳴り"がその小さな身体全体に共鳴し、ジワジワと増幅される振動がその場を心地好い空気で満たしていく。その響きは、煌びやかな透明感を帯びながらも、その核には濃密かつ彩り豊かな情感を宿している。ときめきに満ちた恋心を歌った曲では、その生命感溢れる歌声が聴く者の情動を煽り、やるせない悲恋を歌った曲では、鮮やかに描き出される切ない感情が聴き手の"カタルシス欲"を刺激する。「恋をしたくなるような歌声」という看板に偽りなし。6月27日渋谷WWWで行われたワンマンライヴでFUKIを観た印象だ。

   だがその時、少々異なる側面を垣間見たような気がしたのも事実だ。ほどよく抑制された音を紡ぎ出すバックバンドの演奏に、たゆたうような歌声を緩やかに乗せていく様は、音源で聴いた際に抱いた「緻密に構築されたトラックの上で高らかに歌い上げるバラード・シンガー」といったイメージとは違い、キャロル・キングやジョニ・ミッチェルあたりのアーシーでオーガニックなシンガーソングライターを連想させるものだった。

   さらには、取材をするにあたっていただいた資料に目を通すと、時に「病ん」だり、「自分に厳し」かったり、「ひとり行動が好き」だったり、と意外な一面もあるようで…。「海が好き」で「ビールが好き」で、どこかあっけらかんとしたイメージがあったのだが…。

   そういえば、ライヴのラストでは、それまでのオーガニックな演奏とは趣を異にし、グルーヴィーなダンスビートと共に舞い踊りながら新曲「ホンモノの恋、はじめませんか?」を披露していた。

   まだまだ“隠し持った”側面がいくつもあるのだろうか? その圧倒的な歌声で我々のハートをぐっと掴むFUKIだが、我々が彼女の“本質”を掴み返すのはまだまだ難しそうな…。

   そんな彼女の“真の姿”を探るべく、そして、明るくグルーヴィーな新曲にはどんな想いが込められているのかを解明すべく、話を伺った。

 

 

―― 幼い頃から歌と踊りに目覚めていたそうですが、それはいつ頃で、どんな音楽に「目覚め」たんですか?

保育園に通っていた頃からですかね。5歳か6歳ぐらい。TVで安室奈美恵さんを観るのが大好きだったんです。スーパーモンキーズ時代よりも前の安室さんからずっと観ていました。

―― え?スーパーモンキーズより前の安室さん???

オーディション時代の!(笑)で、その後スーパーモンキーズが始まると、TVを観ながら見よう見まねで歌ったり踊ったりしてました。小学校の頃はずっと。他にも、SPEEDさんやMAXさんの真似もしていましたね。その後中学生になり、ダンスを本格的に習い始めました。

―― 「ダンススクールに通う日々」とプロフィールに書かれていましたが、その頃はまだ「歌」よりも「ダンス」だったんですか?

そうですね。中学生の時はダンスしかやってなかったです。

―― 「ダンサーになろう」とか、そんな夢を抱いていたんですか?

そうですね。その時は「ダンサーになりたい」と思いながら中高に通っていました。

―― 「ダンサーになる」といってもいろいろあると思いますが、どのような夢を思い描いていましたか? 例えば「マイケル・ジャクソンのバックで踊りたい」みたいな!

あ~、でも「誰々のバックダンサーになりたい」とか「誰々のバックで踊ってる人がイケてる」とかは思っていましたね。「PVに出たい」とか夢見ていました。

―― 僕はあまり“ダンサー事情”には詳しくないんですが、有名な方もいるんですよね? 例えば誰が好きだったとかあるんですか?

う~ん。まあ、それこそ安室奈美恵さんは好きだったから、そのバックで誰が踊っているのかは調べて、「あ~、あの人がやってるんだ」とか思いながら観てました。で、習いにいったりとかしましたね。

―― そうなんですね!じゃあ、その頃のダンスはヒップホップとか?

そうですね。ヒップホップが一番多かったんですけど、でもほとんど全ジャンルやりました!ジャズもタップも!いろいろやりましたね。

―― で、その後「ヴォーカリストへの想いが強くなっていく」と書かれています。歌へと移行していくのはいつ頃ですか?

本当にちっちゃい頃は、「ダンス」というより「歌とダンス」が好きだったんですね。なので、中学~高校途中まではダンスに没頭していましたが、「歌」も忘れたわけではなかったです。高校になった時に文化祭の発表で、それこそ歌う子の後ろで踊る役をやったことがあって。その時に「私もセンターに立って歌いたいな」と思って。それからいきなり思考が変わって(笑)。ダンスをスパッと辞めてしまって、歌一本になりましたね。

―― 歌い手のバックで踊って、そこから歌っている姿を見て「歌いたいな」と思う。それは分かりますが、ダンスをスパッと辞めてしまうのはかなりの“決意”ですよね? それだけ大きな衝撃があったんですか?

そうですね。歌も完全に辞めたわけではなかったので。あ、私もその文化祭で歌ったりしてたんですよ。

―― ああ、なるほど。

それとは別に「バックで踊ってくれない?」って言われ、実際に踊ってみた時に「あ、なんか違うな」と思ったんです。「私がやりたいのはこれじゃないのかな」って。その時に「歌一本で聴かせたかった」という気持ちがどこかにあって…。「じゃあ、(ダンスは)もう辞めちゃおう!」と思ったんですね。

―― 割とそういう性格ですか? こちらに進むならそれ以外はバシッと切って、みたいな。

なんか、そういう「確信」のようなものが感じられれば、バシバシ行っちゃいますね。

―― そんな感じだろうな、とは薄々思っていましたが(笑)。

はい(笑)。

―― そうして「歌で行こう!」と思った時は、まだ安室奈美恵さんが好きだったんですか? それとも色んな歌手を聴いていましたか?

その時はダンスもやっていたので、いろんなものを聴いていましたね。洋楽も、古いものから新しいものまで色々と。なので、特に誰が好き!みたいなのはあまり無く、あらゆるものを満遍なく聴いていたって感じですね。

―― ヴォーカリストの道を進む。歌を鍛える。となると、憧れの人、模範になる人とかっているのかなぁ、なんて思ったりしたんですが、そういった人も特にいなかったんですか?

そういった面では、ずっと憧れていたのは安室奈美恵さんで、音楽的にすごい好きだなと思ったのはDef Techさんとか。ライヴに行ったりしていましたね。

―― 洋楽とかは?

洋楽だと、ローリン・ヒルとかフージーズとかすごい聴きました。

―― 「レコード店で聴いてその場で買った」初めてのCDが、パフ・ダディの〈I’ll Be Missing You〉だったとか。やはりヒップホップ/R&B系はずっと好きでした?

そうですね。昔から好きでしたね。

―― それはどこから来たんでしょうか? ご両親がそういうものを聴いていたわけではないですよね???

そうですね~。パフ・ダディを買ったレコード店に行くようになったきっかけは、当時付き合ってた人の影響だと思います!(笑)

―― ああ、なるほど~。まあ、それがきっかけで、そういったものが自分にしっくる来る、ということに気づいたわけですよね。

あ~、そんな感じですね。

―― で、その後、ヴォーカリストになろうと思い、「オリジナル曲を書いてライヴハウスで歌う」ことになる、と。高校の文化祭がきっかけで「ヴォーカリストになる」と強く想うようになり、そこから「オリジナル曲でライヴハウスに出演」という機会はすぐに訪れたんですか?

そうですね。もともとダンサーとしてはイベントなどにたくさん出ていたので、そのツテを使って「歌わせて!」ってアピールして、一人でクラブで歌うようになりました。

―― その頃はもう曲を作っていたんですか?

最初の頃はカバーでしたね。カバーをずっとやってて、また「なんか違うな」と思い始めて、それから自分で曲を作るようになって、という感じですかね。

―― 曲を書き始めたのはいつ頃からですか?

う~ん...高校2年生ぐらい…。

―― というと、ヴォーカリストとして活動しはじめて結構すぐですよね?

はい。

―― それまでに楽器を習っていたとか、音楽教育を受けていたとか、そういったことはあったんですか?

それが全然無くて...。それこそ洋楽のインストとかあるじゃないですか。最初はインストに合わせてメロディを作っていました。なので、楽器とかは何も使わずに曲を作っていました。

―― サンプラーとかマルチトラッカーとかを使って?

そうですね。

―― ああ、さすがヒップホップ/DJ文化で育った感じですね!(笑)その時に作っていたものは、今の音楽に通じるものですか?

う~ん。まあ、通じてなくはないと思いますが...(笑)。今お聴かせできるものではないです(笑)。

―― (笑)あぁ、そうなんですか?

はい。まあ、そうした経験があったからこそ、今こうして曲も作れるようになったと思いますね。

―― その時は詞も書かれていたんですよね?

はい。

―― その詞は見せられるようなものですか???(笑)

いやぁ~、本当にただただ自分の感情をつらつら書いているだけだったので、人に聴いてもらうというよりは「ただ感情を吐き出してる」みたいな歌詞ですね(笑)今はそれを「聴かせられるもの」へと書き換えられる能力が多少付いたかな、と思いますけど、当時はそのまま直球で言葉を並べてたので....。

―― まあでも、その頃はまだ高校生でしたもんね。そういう時期もありますよ....。

そうですよね。そんな“上手いこと”は言えないですよね!(笑)

―― (笑)その頃バンドで歌ったりとかは?

いえ、ずっと一人でやっていました。

 

 

「ああ、あのEIGOさんか!」と知って、「しめしめ」と思いながらデモを渡しました(笑)。

―― そんな中、今のプロデューサーのEIGOさんに“見つけられる”わけですよね?それはどんな出会いだったんですか?

そんな風に渋谷を中心に活動していく中で、いろんなアーティストさんと出会ったんですね。で、あるアーティストさんに声を掛けられたんですが、それがEIGOさんの後輩だったんです。ちょうどEIGOさんがシェネルさんの〈ビリーヴ〉を制作していた時で、仮歌を歌ってくれる人を探していたみたいで…。EIGOさんがその後輩の人に「今からウチに来て仮歌を歌ってくれる人いない?」って…。で、私に声を掛けてくださって、その日のうちにEIGOさんのスタジオへ行って、〈ビリーヴ〉の仮歌を歌いました。

―― へぇ~、そんなストーリーがあったんですね…。

私は平井大さんが昔から大好きだったので、「ああ、(平井大をプロデュースしている)あのEIGOさんか!」と知って、「しめしめ」と思いながらデモを渡しました(笑)。

―― そのデモをEIGOさんが聴いて…

はい。「一緒にやろう」って言ってくださって、そこから作り始めました。

―― 「一緒にやろう」となったのは、ご自分では何が“勝因”だったと思いますか?

う~ん...。まあ、すごい私の声のことを褒めてくれまして…。「技術は練習すれば誰でも上手くなるけど、声は両親から授かったもので、それだけはかけがえのないものだから大事にしなさい」と言われました。

―― そういうお答えを引き出そうと思ってお訊きしたのですが(笑)。ご自身は“シンガーソングライター”として活動されていたわけですが、そんな中でもやはり声には自信はありましたか?

いや、それが全然なくて...。むしろ、男の子みたいな声でずっと嫌だなぁと思っていたぐらい。でも、EIGOさんを筆頭にいろんな方が褒めてくださったので、今は自信を持てるようになってきました。最初の頃は全然それが分からなかったので、そう言ってもらえたことはとても嬉しかったですね。

―― 先日ライヴを拝見した時も、なんかこう、FUKIさんが声を全身で“鳴らして”いるような感じがして、会場の空気がとてもいい響きで満ちていました。本当にいい声されているなぁ、と...。

おぉ!ありがとうございます!

―― …と思ったんですけど(笑)、ご自身ではそれを武器だとは思っていなかったんですよね?(笑)

(笑)最初の頃は。今はもう「私には声しかない!」ぐらいに思っているんですけど(笑)。

―― なるほど(笑)。で、そういった出会いがあって、その後けっこうすぐデビューって感じだったんですか?

いえ、全然! 2~3年ぐらいかかりましたね。

―― その間は何をされていたんですか?

もうずーっと曲を作ったり、ライヴしたり…。デビューのチャンスがあったと思ったら、ダメだったり…みたいな(笑)。

―― けっこう悶々とした時期もあったんですね...。いきなりメジャー・デビューというわけではなかった、と。

全然そうではなかったですね。

―― 悶々とした数年間はいかがでした? 諦めようと思ったこともありました?

諦めようかな、というのは無かったです。EIGOさんをはじめ一緒にやってくれる人がいたので。でも、“病んだ”時はいっぱいありました(笑)。「もう、どうやっていけばいいのか分かんない!」みたいな(笑)。でも、いつも一緒にいてくれるバンドメンバーとかに会うと、やっぱり「音楽が好きだ!」って思えたし、「続けよう」って思えたので、ずっとやってきました。

―― FUKIさんって、結構あっけらかんとしていて、ビーチとか解放感のある場所がお好きで、というイメージがあって...。でもいただいた資料を読むと、“病む”こともあるとのことで、ちょっと意外な感じもしましたが...。

あ、病みますよ!(笑)

―― (笑)で、それを乗り越えてのメジャーデビュー。決まった時はいかがでした?

もう、嬉しいというか....。本当かな?とずっと疑ってました(笑)。けど、いろんなスタッフさんに会ってから「あ、どうやら本当っぽいな」と(笑)。

―― 思えばデビューから既に10ヶ月ぐらい経っているわけですよね。どうですか?早かったですか?

もう、目まぐるしかったですね。一つのリリースがあれば、そのためのレコーディングはもちろん、プリプロダクションもあり、撮影もあり、こうした取材もあり、とやることがたくさんあって...。日々充実してました。すごい早かったですね。

―― 10ヶ月という期間の間に、もう5作目となりますよね? けっこうなハイペースですよね?

そうですねぇ。でも、うれしいです、忙しいのは!

 

 

この曲は「音楽と人生を楽しむ」「身体を揺らしながら聴ける」というのがテーマです。

―― ライヴのことを少しお訊きしたいのですが、先日拝見しまして、先ほども言いましたが本当に「いい声だなぁ」と思いました!

ありがとうございます!うれしいです!

―― ライヴではバンドがかなり抑制した音を出していた印象を受けたのですが、やっぱりその“声”をどう生かすのか、に主眼が置かれているのかなと。

そうですね。みんなその辺も踏まえてやってくれていると思います。まず一番に聴かせないといけないのは“声”というのはみんな一致しているので。声を輝かせるためにどういった演奏をするのか、というのはみんな一生懸命考えてやってくれています。

―― あのバンドの方々とはどれぐらいの付き合いなんですか?

それぞれ違うんですが…。

―― バンドで「せーの」で始めたんではないんですね。

そうですね。最初は3人で、その後一人加わって、さらにもう一人加わって、という感じですね。古い人はそれこそEIGOさんと出会った頃からの付き合いなので3年ぐらいになりますかね。で、今のメンバーになったのが1年前ぐらいだと思います。

―― ライヴを見させていただいた時に、音源とは結構違う印象を受けたんですよ。いつもライヴはああいう形でやっているんですか?

そうですね。いつもあの編成です。地方に行く時などはキーボードと二人とかですが、基本はだいだいあの形でやってます。

―― 音源とライヴでは意図的に“描き分けて”いるわけですか?

そうですね。音源だけ聴いてるとバンドだとは思われないので、それはいい意味でサプライズというか....。生音だと、ライヴを観に来た人に「ズシン」と刺さると思うので。

―― あくまで個人的な感想ではあるんですが、音源を聴くと「R&B系バラード歌手」といった印象が強いのですが、ライヴを観ると、それこそシンガーソングライター的な、キャロル・キングとかジョニ・ミッチェルのようなちょっとアーシーでオーガニックなものも感じて……さらに気に入りました!

あ!ありがとうございます!

―― そういう意味では、まだ見せていない色んな引き出しがあるのかな、とも思ったんですが、何か隠していますか???

ハハハ…。いや、いつも精一杯のことをやっているので、隠しているものは何も無いですよ(笑)。

―― いただいた資料には「マイブーム:フリースタイル・ラップ」と書かれていましたが...。

フリースタイルラップって今流行ってるじゃないですか。けっこう観に行ったりしてるんです。ひとりで(笑)。有名な人が出ているわけじゃないですけど、社会人ラッパーの方とか、学生ラッパーの方とか出ていて(笑)。

―― はぁ。それは、そういったものをご自身の音楽に取り入れようとして???

アハハ。そんな風には思っていないんですけど。私、喋るのがあまり得意じゃないので…。

―― ええ?そうなんですね。

はい。なんかああいったラッパーの人たちは、その場で即興的に返すじゃないですか。それがすごいなぁ、と思って。それでちょくちょく観に行ってます。そういう意味の“ハマってる”です(笑)。自分がする、とかではないです!

―― あ、なるほど。観に行くのにハマってると。まあ、それを喋りやMCに生かそう、みたいな...。

はい!どういう返しをすればいいのかな、と(笑)。そういうのを観ているのが好きですね。

―― あと、レゲエ系のイベントに出られたりしますよね?

はい。9月に渋谷レゲエ祭への出演が決まっています。

―― レゲエ系の人たちとの繋がりとかもあるんですか?

そうですね。SPICY CHOCOLATEさんと共演させていただく機会があって、その関係で出ることになったんです。

―― では、今後はレゲエ・テイストのものも出てきたり???

う~ん、そうですね。まあ、別にジャンルにこだわらず、好きなものを歌っていきたいですね。

―― 今後はいろんなFUKIさんが見られる可能性がある、と?

はい!そうですね!

―― では、いよいよ新曲に関してお訊きしたいと思います。作詞作曲クレジットが「FUKI, EIGO」となっていますが、どんな風に作っていったんですか?

私、今27歳なんですけど、同世代の友達とご飯を食べに行った時に「昔みたいなドキドキとかワクワクとかないよね」とか言ったりして…。そういった友人との女子トークを持ち帰って、EIGOさんとあれこれ話しながら曲作りました。EIGOさんもすごい“女子”なので(笑)、そういう気持ちも理解してくれて...。で、「同年代がそう言ってるんだったら、そういう曲作ろうよ」っていう感じで出来上がっていきました。

―― へぇ~なるほど。その年代でも、もうそんな感じなんですか...???

そうですね。働き始めたりしたら。歌詞にもあるんですけど、簡単に好きとか言えないですし。やっぱり、バイトでも仕事でもどんどん年下のコが入って来るので、自分を我慢させるというか、取り繕っちゃうんですよ(笑)。その感情を取り戻して、年齢とか関係なく輝いて!っていう曲です。

―― えーっと、すみません。「取り繕っちゃう」っていうのはどういうことですか???

あの、仮面被っちゃうみたいな(笑)。

―― それは年下のコたちに対して???

はい。カッコよく見せようと思って、「私の方が年上だからそんなことを言っちゃいけないよね」って感じで。想いはあるのに隠しちゃうっていうか...。

―― ああ、あまりガツガツ行かなくなるというか...。どこかで自分に抑制が効いてしまうというか...。

はい...。

―― なるほど。でもその年でそんな感じなんですね...。みなさん、そんな感じなんですかね...。

みんなそうだと思います…。まあ、女子の方がそういう感情を抱くことが多いと思いますが。

―― ところで、資料によれば「病んだ時に曲を作る」とのことですが...(笑)。

はい!

―― この時も???

いえ、この時は全然病んでいませんでした。でも、他の曲の時は…。曲を作ろうと思う時って“病む”ことが多くて、その病んだ気持ちを曲にして吐き出して…。曲にすることで、「ハッ」とひと息つけるみたいな。でも今回はそうではなかったですね。「次は明るい曲をやりたくない?」みたいなのは元々あったんです。

―― 今回は「明るい曲に」というのがテーマになっていたわけですね。で、今までの曲に比べると、躍動感があり、グルーヴが加わっていますよね。まあ、クラブ系の強いビートっているわけではないですが、軽やかなビートが特徴的です。そういったアレンジはどういう風にできていったんですか?

この曲は「音楽と人生を楽しむ」「身体を揺らしながら聴ける」というのがテーマです。歌詞も、そういった女子たちが前向きになれるように!というようなものにしました。なので、ちょっと聴いただけでも「楽しんでいこう!」って思えるようなものにしようと思いましたね。

 

 

燻っている想いを声に出して、一歩踏み出そうっていう前向きな気持ちになってくれたらいいなと思います。

―― 歌詞についてさらにお聞きしたいのですが、冒頭から「ホンモノの恋 はじめませんか?」とあります。これって、FUKIさんご自身が歌う時は「誰」に向けて歌ってますか?

“悶々とした想い”を抱えている方たちですかね。ちょっと自分の中で気持ちを隠しちゃったりしてる女子たちに…まあ、男の人にもですけど。

―― 例えば、この詞に主人公がいるとすれば、その人が自分自身に向けて言っている言葉のようにも思えますし、また、主人公がある特定の人への想いを抱いていたとしたら、そこから一歩踏み出すために、相手に向かって「はじめませんか?」と問いかけているようにも取れると思います。もちろん、一般的に広くそういった“女子たち”、いや、男子も含めていただきたいですが(笑)、に語りかけているとも取れます。FUKIさんの場合は「広く語りかけている」感じなんですね?

そうですね。広くみんなに語りかけていますね。

―― 先ほどもおっしゃっていましたが、お友達の“実体験”とか、そういったものがいろいろと入っていると。そういった“生々しい”部分が随所に感じられるんですが(笑)。“生々しい”というとちょっと変ですが、“すごくリアリティのある”というべきでしょうか。例えば「改札抜けたら 自分に戻ってく」とか。この感覚は非常によく分かります。

そうですよね~。仕事モードから一気に解放される瞬間というか。でもそれは、働いている女子じゃないとあんまりそういう感覚は無いのかな、とか思うし。「今日も終わった!」みたいな感覚って、やっぱり我慢して我慢して働いている人じゃないと分からないかな、とか考えたり…。

―― そういう経験ってFUKIさん自身はあるんですか?

いわゆるOLをしていたことはないですが、ずっとバイトはしていました。

―― ああ、じゃあ、バイト終わってからの“解放感”は実感としてあるわけですね。そういう「解放されて自分に戻る」というのは「リラックスできる」ということでもありながら…

現実に戻ってきた、ということでもありますよね!

―― ですよね。解放されるだけでなく、いろいろと大変なことも思い出す。僕も改札出て家までの道のりにはいろいろと考えるんですが(笑)、辛い時もあったりするんですよね(笑)。そういう意味でも共感できます! あと「映り込むタクシーの窓 自分に言い聞かせる」という部分とか。これ、すごくリアルに感じるんですが...。

それは、自分に「頑張れ!」って励ましているようなニュアンスですね。最近あんまり鏡とかも見なくなってしまっていて、自分の姿を改めて見て「もっと勇気出せ!」って言ってる系の女子(笑)。

―― なるほど。夜のタクシーって、窓に映ってる自分にふと気づく、ってことありますよね。

ありますよね。

―― それが“疲れてる顔”だったりすると(笑)。

アハハ(笑)。

―― それでですね。「ホンモノの恋 はじめませんか?」とおっしゃってますが、「ホンモノの恋」ということは「ニセモノの恋」もあるということですか???

あっ(笑)、まあ、ニセモノの恋とまではいかないんですが、「ただ楽しいから」だけではなくて、「愛に変わる一歩手前」みたいなのが「ホンモノの恋」ですね。いつもの帰り道がキラキラして見えたりとか、今まで普通だったことがキラキラしてる、みたいな。そういうのが「ホンモノの恋」なのかなぁ、と思ってて。

―― 「ニセモノ」って言っちゃうと「その気もないのに付き合ってる」みたいな“偽りの恋”を連想しちゃいますが、そういう意味ではなくて「ただ楽しいから」とか「今が良ければ」といったイメージのものなのかな、と。それに対して「ホンモノの恋」は「将来のことも見据えて」とか「ずっと添い遂げることも考えて」とか、もっと具体的に言えば「結婚も意識して」とか、そういった恋を思い浮かべます。

あぁ~、そうですね。

―― 「一人の時間の使い方が 器用になっていく」という一節がありますが、僕が掴んだ情報によりますと、FUKIさんは団体行動よりもおひとりが好きとのこと。

あ、はい。

―― そんな、ひとりが好きなFUKIさんが「さらに器用になっていく」というのは、相当ヤバいんじゃないかと思うんですが....。

(笑)そうですね。私はもともとひとり行動が好きなので。でも、高校の時には団体行動しかしていなかった女子とかが、独り暮らしするようになって、それでだんだん「器用になっていく」という様を歌っているんです。

―― ああ、なるほど。FUKIさん自身はひとり行動も慣れていらっしゃるけど、そうじゃない人の経験談のようなものが織り交ぜられているんですね。

そうそう。客観的に「あ、大人になってる!」みたいな感覚を抱いてるんじゃないかな、と。

―― 友人の経験談からインスピレーションを得て、ということですね。で、先ほども少し出ましたけど「簡単に好きとか言えちゃう歳じゃないし」という部分も感覚的によく分かるんですが、実際27歳だとまだまだ大丈夫なんじゃないですか???

いや、そうでもない人が結構いる気がします。

―― えぇ?「大丈夫!」って言ってください!(笑)

あぁ(笑)でもやっぱり10代の頃のようにはいかないみたいで...。「めんどくさいからいいや」とか、他のことをいろいろと考えてしまって、「もういいや」ってなってしまう。それでそういう気持ちをしまい込んじゃう、というのは多いみたいですね。

―― 人間って何でそうなっていくんでしょうね…?

何でそうなるんでしょうね。それが「大人になる」ということなのかもしれませんし…。

―― なるほどね。歌詞にもありましたが、大切なものや守るものが増えていくと、なかなかそういうわけにもいかなくなるんですかね。

そういうこともあるんでしょうね。ハハハハ。

―― “気持ち”だけでいけちゃうわけじゃなくて...

そうですね。何かいろいろと分かってきて、自分の仕事とかもあって、生きるために働かなければいけないし。遊んでいればいいだけの頃とは違ってくるので…。

―― 好きだからただその気持ちを伝えればいいという単純なものではなく、「自分の収入で大丈夫だろうか?」とか、例えば、社内でそういう人を見つけたとしても立場上いろいろと難しかったり、とか…。

そういったことが理由で諦めていた気持ちにちょっと刺激を与えられればな、と思います。

―― そういう意味では、「恋愛推奨ソング」「恋愛啓発ソング」ですよね。

そうですね。恋がしたくなる曲ですね。はい。(笑)

―― 「恋をしたくなる声」なんて言われていますが、やはり「恋愛の伝道師」であるFUKIさんは、そういったハードルは乗り越えて「恋をしよう!」と。

そうですね。みなさんが、そんな燻っている想いを声に出して、一歩踏み出そうっていう前向きな気持ちになってくれたらいいなと思います。

―― それは年齢に関係なく???

はい、関係なく!年齢も性別も!

―― そうなると、日本の少子化対策にもなりますよね!

はい!そうなる...かな?(笑)

―― では、お時間も残り少なくなりましたので、FUKIさんご自身から、新曲の聴きどころを上手くまとめてください!(笑)

アハハハ。そうですね。大人になって、忘れてたり、封印してたり、諦めてたりした気持ち。別に恋愛に限らず、仕事や夢など何に対してでもいいんですが、この曲を聴いて、楽しむっていう気持ちで前向きになってくれたらいいなと思います。楽曲自体も明るいので。

―― アルバムの方ももうすぐ控えていますよね?

はい。9月21日に。

―― 今レコーディング中ですか?

はい。絶賛レコーディング中です! まだ完成はしていないんですが、いろんなタイプの曲が入ってて、まだ見せたことのないような一面もたぶんあるんじゃないかと思います。

―― フリースタイルですか???(笑)

フリースタイルではないんですけど(笑)。一年365日、みなさんが日々生きていく中での様々な感情に寄り添う歌をお届けできるんじゃないかと思っています。

―― 『LOVE DIARY』というタイトルが付いていますが…。

日記帳のような感じで、いろんな感情が盛り込まれているかなと思います。嬉しい方も、悲しい方も。

―― それをその表現力豊かな美声に乗せて歌っているわけですね。

はい!アハハハ!

―― それを楽しみにしつつ、またアルバム・リリース時にもお話を聞かせていただければと思います。最後にもう一つだけ。資料には、「自分の使命:経験を伝えること」と書かれていたんですけど、これはどういう意味ですか???

学生時代、何か嫌なことがあっても自分から遮断しなかったのは「音楽」だけだったんです。親とも喋らないというか、友達とかとも…。そんな時にもずっと一緒にいたのは音楽だけでした。
もちろん、今考えたら、両親はずっと支えてくれていましたが、その時は分からなかったので…。
当時は自分には音楽しか受け入れられないと思っていました。なので、自分もそういう歌を歌える人になりたいな、と。だから、私の歌を聴いて「ひとりじゃないよ」って思ってもらったり、「分かる!分かる!」って共感して欲しいな、という意味で「経験を伝えること」って書いたんです。

―― 歌を創作して、それを提示する場合、全くのフィクションを作るというのも一つの創作活動だと思いますが、やはり「ご自身の経験を伝える」というのが大事なことだと?

そうですね。私は曲を作る時はフィクションでは書けないタイプなので。自分がゼロから生み出すものは全てノンフィクションです。

―― やはりそれが一番リアリティのある”強い”言葉になる、と。

そうですね! だからこそ、そこに気持ちが込められるのだと思います!

 

 

(取材・文:石川真男)

 

 

ライブ情報

 

 

トレッサ横浜にて、FUKI 1st Full Album「LOVE DIARY」リリースイベント「ミニライブ&サイン会」を開催!!

日程:2016年8月6日(土)

時間:13:00~ / 15:30~ (2回公演)

会場:トレッサ横浜 北棟2F リヨン広場

※ FUKI Concept Album「キミへ ~LOVE SONG COLLECTION~」をご購入頂いたお客様は、ミニライブ終了後、ジャケットサイン会&2ショット撮影会にご参加頂けます。

※ さらに、9/21(水)発売の1st Full Album「LOVE DIARY」をご予約頂いたお客様は、オリジナルトートバッグサイン会&2ショット撮影会にご参加頂けます。

 

 

ZIP-FM主催!夏のスペシャルイベント『ZIP-FM SEASIDE STATION』に出演決定&公開生放送!!

日程:2016年8月8日(月)

公開生放送:14:00~17:00(※FUKI出演時間 16:15頃)

会場:常滑 りんくうビーチ 特設ステージ (名古屋常滑市)

HP:http://zip-fm.co.jp/seaside16/

<ZIP-FM 放送詳細>
SMILE HEART BEAT from ZIP-FM SEASIDE STATION(14:00-17:00)
MUSIC NAVIGATOR / MISATO
LIVE GUESTS:FUKI / Leola

 

 

SPICY CHOCOLATE主催『渋谷レゲエ祭〜レゲエ歌謡祭2016〜』に出演決定!!

日程:2016年9月17日(土)

開場:14:30 / 開演:15:30

会場:新木場STUDIO COAST

チケット:http://shibuyareggaesai.com/2016/index.phphttp://zip-fm.co.jp/seaside16/

 

 

FUKIプロフィール

 

 

Artist 東京都出身。
幼少の頃からダンススクールに通う日々を過ごす。そこから次第にボーカリストへの想いを強く募らせ、10代半ばよりライブハウスやイベントなどで歌い始める。
2012年、シェネルや平井大などを手掛ける音楽プロデューサーのEIGOに見出され、本格的な楽曲制作を開始する。
2015年10月23日『キミじゃなきゃ』でメジャーデビュー。瞬く間にホームタウンである渋谷を中心に、歌詞をポエムのようにつぶやく「FUKI現象」が起こり、“恋がしたくなる歌声”としてSNSを中心に一躍話題になる。
2016年2月10日に、ラブソングだけを収録したConcept Album『キミへ ~LOVE SONG COLLECTION~』をリリース。iTunes Storeにて、J-POPチャート2位を獲得。
天性のラブソングヴォイスと絶対的なメロディー&リリックセンスを兼ね備えた、今一番注目すべきシンガーソングライターである。

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