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Net Audio×groovers+ おすすめアルバムレビュー 第9弾! 2017.03.01

編集部のハイレゾ担当者が選ぶ今気になる作品をご紹介!!Net Audio×groovers+ おすすめアルバムレビュー 第9弾!

 

 

レディー・ガガ

Hi-Res Icon 44kHz/24bit

世界のトップスターのアルバムがハイレゾでも続々リリース

今年のスーパーボウルのハーフタイム・ショウで観客を沸かせた世界ナンバーワントップスター、レディ・ガガ。彼女のデビュー作から最新アルバムまでが一気にハイレゾとしてリリースされた(トニー・ベネットとのデュオ作「Cheek to Cheek」はすでにハイレゾでリリース済み。スタンダードナンバーを歌った作品でこちらも名作!)。ハーフタイム・ショウの模様はYouTubeでも公開されているが、まさに「天性のパフォーマー」としか言いようがない圧倒的な存在感を放っているのでぜひご覧になって欲しい。

ここでは2008年にリリースされたデビュー作「The Fame」を取り上げる。このアルバムがリリースされた当時の衝撃は忘れられない。奇抜なファッションセンスが話題に上ることは多いが、キャッチーで踊りやすいメロディラインと高度な政治性を両立させる存在として、21世紀の女性アイコンがついに誕生した!と大興奮した。ただド派手で目立てばよい、というだけの存在ならばすぐに忘れられてしまう。そうではなく、身体を使ったパフォーマンスも含めエンターテイナーとしてのさまざまなアイディアに溢れ、それを引き受けるだけの覚悟を持った女性である、と感じていた。

ハイレゾは44.1kHz/24bitでのリリースだが、ガガのヴォーカルがより際立ちエッジを持って現れた、というように感じた。シンセサイザーのサウンドは24bitでより広がりを持つことは以前から思っていたことだが、その優位性をより強く感じるアルバムとなった。ビット数はダイナミックレンジと直結しているが、音の密度感をより高めてくれるかもしれない。いずれも名曲揃いだが「ポーカー・フェイス」や「マニー・ハニー」など、シンセサイザーを中心としたサウンドデザインが凝っており、何度聴いても楽しめる。

 

 

 

サラ・オレイン

Hi-Res Icon 96kHz/24bit

サラの魂に近づけるようなバリエーション豊かなアルバム

クリスタルな歌声とヴァイオリンを自在に操るオーストラリア生まれの天才アーティスト、サラ・オレインの最新アルバム「ANIMA」がハイレゾでリリースになった。
「Sky's Calling」と「Fantasy On Ice」はすでに先行シングルとしてリリースされていたが、待望のアルバムの登場だ。今作も、オリジナルナンバーからカバーまでバリエーション豊かな13曲を収録しているが、どの曲もサラのANIMA=魂に近づくことができるような、濃密な内容となっている。
1曲目の「ネッラ・ファンタジア」から、サラの天にも登るかのようなハイトーンで、しかしどこかしら甘やかさもある歌声に、魂ごと奪われる。
6曲目の「Animus」はヴァイオリンのインストナンバー。魂の本質に迫り来るような演奏だ。
ハイレゾではなによりもサラの声、そしてヴァイオリンの倍音の豊かさに耳を傾けたい。スピーカーの中央(あるいはヘッドフォンの頭の中心部)にサラの顔がぽっかり浮かぶのは、至福の瞬間。

 
 

JiLL-Decoy association

Hi-Res Icon 96kHz/24bit

懐かしくも柔らかで、時々皮肉もきかせるサウンドが魅力

おしゃれなでポップなジャズ作品をリリースし続けるJiLL-Decoy association(ジルデコ)。
2.8MHzDSDでリリース、と思ったら次の作品はあえての48kHz/24bitだったりと、ハイレゾの配信フォーマットにも毎回遊び心あふれる3人組ジャズユニットだ。
今作は現在のハイレゾのスタンダードフォーマットと言える96kHz/24bitでのリリースとなった。7のナンバリングが打たれた本作のサブタイトルはVoyage(旅)、「旅のように続く人生」がコンセプトということだ。
日常のさりげない驚きや優しい思いやりなどをていねいにすくい上げるchihiRo(vo)の歌詞には共感したり、勇気をもらったり。でもただ優しいだけじゃなく、ちょっと皮肉のきいた「ラブタブー」の歌詞もぜひ聞いてほしい。
休日の昼下がりに時間を忘れて浸りたいような、どこか懐かしくも柔らかなサウンドが魅力。

 

 

 

ホセ・ジェイムズ

Hi-Res Icon 96kHz/24bit

ブラックミュージックの要素を盛り込んだ新たなホセ

ホセ・ジェイムズはいま私がもっとも注目している男性ジャズシンガーのひとりだ。
2013年にブルーノートレーベルから発売された「No Beginning No End」で大きな注目を集め、3年ぶりとなる今作「Love In A Time Of Madness」もCDと同時にハイレゾ(96kHz/24bit)でリリースになった。
まずはこれまでと雰囲気を変えた「ワルっぽい」ジャケットに驚く。音楽性もジャズというよりR&Bやブラックミュージック、HipHopの要素が強く、新たなホセの一面が存分に引き出されている。特にホセのセクシーなヴォーカルはR&Bのリズムに載せられると色気がさらに倍増。ヘッドフォンで聴いていると完全に耳元で歌われているような感覚にドキドキしてしまう。「Last Night」はラジオ等でもヘビーローテーションされているので聴いたことある方も多いはず。
ホセのヴォーカルの空気感を生かす音作りの丹念さにはこれまでと変わらず。ハイレゾでじっくり聴き込みたくなる。

 
 

Michal Sobkowiak

Hi-Res Icon 192kHz/24bit

192kHz/24bitの鮮度高いピアノ録音をそのまま配信

3月1日にリリースになったばかりのミハウ・ソブコヴィアクの最新アルバム「Jazz Loves Chopin」。アルバム名の通り、「革命のエチュード」や「舟歌」といったショパンのピアノの名曲をジャズ風にアレンジした10作品を収録している。
レーベルは良質なピアノ作品を多数リリースしているS2Sレーベル、192kHz/24bitで録音された音源をそのまま配信マスターとしているということだ。
スタインウェイの響きを捉えるマイクセッティングも秀逸で、滑らかな音の重なりを分離よく、しかし音楽としての一体性を鮮度よくパッケージする技術には恐れ入った。アレンジとして面白いのは2曲目「Twinkle Of Hope」。「ノクターン 第2番」のメロディが、ジャズ風にさらにロマンティックに味付けされている。
ミハウ・ソブコヴィアクというピアニストは本作で初めて知ったが、どうやら日本に拠点を置いて活動をしているピアニストのよう。繊細なピアノタッチと確かな技術を持っており、他の作品も聴いてみたい。

 

 

 
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